胃がん:日本人に最も多く発症するがん

この数年で死亡者数の多さは肺がんに抜かれたものの、依然として多いがんです。中高年に発生することが多く、とくに男性は女性の倍の数となっています。

胃壁の構造は胃の内部から粘膜、粘膜下組織と成り立っており、一番外側の漿膜まで層を重ねたようになっています。胃がんが最初に発生するのも内側の粘膜からで、だんだん外側へ向かって進行していきます。

胃がんには種類と進行の度合いにより、様々なものがあります。がんが粘膜下層だけにある場合が早期胃がんで、それより外側までおよんでいるのが進行がんです。

胃がんの写真です

胃がんの症状
胃がんの発生初期に、自覚症状を訴えることはほとんどありません。
胃がんが大きくなり、胃液の分泌や胃の運動を障害するようになると、上腹部の痛み、吐き気、げっぷの頻発、漠然とした不快感といった症状が出たり消えたりするようになります。

このような胃がんに共通してみられる症状に加えて、がんが食道につながる胃の入り口(噴門部)で大きくなった場合は、食物が噴門近くで停滞し、つかえ感、胸焼けなどの症状が出現します。

また、胃がんが十二指腸につながる胃の出口(幽門部)で大きくなった場合には、胃内容物の十二指腸への移送が障害されるため、胃内容物が停滞し、胃もたれ感や腹部膨満感、さらに吐き気・嘔吐などの幽門狭窄症状が出現します。

このような症状があっても、受診せずに我慢していると、胃がんによる症状は次第に強くなってきます。その結果、食事をすること自体が苦痛となり食欲不振に陥ります。そして、食事摂取量が低下して体重が減少して、やせが顕著になります。

さらに、がんの浸潤によって胃壁の組織が崩れ、持続的に出血するようになると、貧血、脱水などが起こり、めまいやふらつきが生じます。また、胃壁に穴が開き、酸性度の高い胃液を含んだ胃内容物街の外へ流出すると、腹膜炎など腹部臓器の炎症を引き起こします。

胃がんの腫瘍マーカー:CEASLX、STN、NCC-ST-439

胃がんの治療法
原則は早期発見、早期手術です。主な検査に消化管X線撮影や内視鏡などがあり、健診で早期発見されるケースがとても多いがんです。

仮に発見されても、直径2cm以下で粘膜の浅い部分にある早期がんなら開腹手術ではなく、内視鏡による切除での治療が可能です。入院期間は3〜4日程度、食事を手術の翌々日から摂れる、負担が大変少ない方法です。

この内視鏡による切除ができない場合は、開腹手術で胃の一部を切除します。どの程度の切除を行うかは、がんの進行具合に応じて決められます。
がんを含めて2/3以上の範囲を切り取る定型手術、小さい切除範囲で行う縮小手術、がんが進行して、ほかの臓器に広がっている場合に行われる拡大手術などがあります。

また、手術と組み合わせて、化学療法や免疫療法などを手術成績を上げるために併用する場合もあります。