p53抗体:初期の陽性率が従来の10倍の新型腫瘍マーカー

2007年秋、およそ8年ぶりに新規承認された腫瘍マーカーです。従来のマーカーは増殖するがん細胞が作るタンパク質や分泌されるホルモンなどの物質を調べていましたが、がん細胞が増殖していない初期の段階だと精度が落ちてしまいます。また、CEAは喫煙や加齢、CA19-9は糖尿病でも反応するなどの問題もあります。

一方、新たに承認されたp53抗体では、がん細胞をもつ人の体内だけに作られる抗体を測るというもので、その陽性率は、0-T期30〜40%、U期40%、V期も40%、W期は30%台となっており、特に、早期がんに対しては従来の腫瘍マーカーの約10倍と格段に成績が向上しています。

p53抗体と従来のマーカーと組み合わせることで、血液検査だけでも50%ぐらいの確率でがんの疑いが判別できると期待されています。また、患者の予後を予測する際や、治療前後にモニタリングも行う際にも有用とされています。

p53抗体の承認対象となるがん(2011年末現在)
食道がん大腸がん乳がん
※ただし、頭頸部がんや子宮がんにおいても、上記のがんと同じレベルの陽性率が示されているので、対象となるがんは今後拡大すると推測されます。