AFP:肝臓がんの腫瘍マーカー

AFPとは、胎児の血清中にみられるタンパクの一種で、出生後は消失しますが肝臓がんになると増加します。GOTやGPTなどの血液生化学検査とともに測定され、肝臓がんのスクリーニング(ふるいいわけ)検査として用いられます。

しかし、肝臓がんでもAFPが陽性にならないものもあります。AFPが確認された肝臓がんでは、治療の効果があれば数値は下がるので、治療の経過観察や再発の発見にも欠かせない検査です。

AFPの基準値
20ng/ml以下(RIA固相法)

慢性の肝障害があって、AFP値が200〜400ng/mlなら肝臓がんの可能性が高く、400〜1000ng/ml以上であれば非常に疑わしいと考えられます。

異常値の場合
肝硬変や肝炎(劇症肝炎や慢性肝炎憎悪期)で、肝細胞の壊死が強いときはAFPは陽性になることがあります。しかし、上昇度は数倍以内であり、経時的に上昇することは稀です。
胃がん膵臓がん、胆道がん、大腸がんなど、肝臓がん以外のがんでも、ときに陽性を示すことがありますが、肝臓がんほど高値ではありません。

AFPが基準値以上を示したら、第一に肝臓がんを疑い、肝臓がんで陽性を示すほかの腫瘍マーカー(PIVKA-U)を測定したり、腹部超音波検査や腹部CT検査を行って腫瘍の存在を確認します。

肝臓がんの多くは肝硬変から移行することが多く、特にC型肝炎ウイルス陽性者は肝臓がんを発症するハイリスク群であるため、肝硬変の経過観察において定期的(6ヵ月ごと)にAFPをチェックし、基準値を上回るようなら精密検査を行います。
一方、肝硬変や肝臓がんも認められないときは、ほかの臓器の悪性腫瘍の精密検査も必要です。